2021年2月5日金曜日

『青い花』谷崎潤一郎


骨と皮がミシミシ云って、「もう溜らない、堪忍してくれ」と泣き声を出すまで抱きしめてやる。それでも降参しなければまだいくらでも誘惑してやる。皮が破れて、ありもしない血がたらたらと流れて、シャリッ骨が一本々々バラバラになるまで可愛がってやる。そしたら幽霊も文句はなかろう。

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