ラベル 正岡子規 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 正岡子規 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2021年2月5日金曜日

『夢』正岡子規


先日徹夜をして翌晩は近頃にない安眠をした。その夜の夢にある岡の上に枝垂桜が一面に咲いていてその枝が動くと赤い花びらが粉雪のように細かくなって降って来る。その下で美人と袖ふれ合うた夢を見た。病人の柄にもない艶な夢を見たものだ。


https://www.aozora.gr.jp/cards/000305/card50398.html

2021年2月3日水曜日

『わが幼児の美観』正岡子規


殊に怪しきは我が故郷の昔の庭園を思ひ出だす時、先づ我が眼に浮ぶ者は、爛漫たる
桜にもあらず、妖冶やたる芍薬にもあらず、溜壺に近き一うねの豌豆と、蚕豆の花咲く景色なり


https://www.aozora.gr.jp/cards/000305/card50397.html

『花枕』正岡子規


寐よ、寐よ、寐よや。

寐るべき時は來りたり。

人より天に近き森、
一夜を眠れ花ざかり。
ねむ、ねむ、ねむれ。
枕を花に眠る、誰。
ねむ、ねむ、ねむれ。
浮世に一人清き汝。

『日光の紅葉』正岡子規


春の花は見るが野暮なり、秋の
紅葉は見ぬが野暮なりと独り諺をこしらへて其言ひわけに今年は日光の紅葉狩にと思ひ付きぬ。


つき/″\しからぬを人や笑はんとて大に笑ふ。車中にて逢ふ人日光の紅葉を問ふ。翁曰く天下の絶勝なり。かの人又いふ。京に三美あり、上野二州に塩原碓氷霧積の諸勝あり、其優劣は如何にやあらん。翁曰く天下の諸勝は固より知らねども或は規模小にして日光の大観なく或は此大観あるも此の如き渓流と瀑布と大湖と無かるべし。されば山水の勝を兼ねて此変幻と此壮観とを具し而して白雲紅葉の色彩を施す者恐らくは日光諸山の美に過ぎたるはなからんと。かの人諾す。日光紅葉を見るの記を作る。


https://www.aozora.gr.jp/cards/000305/card52299.html