2021年2月3日水曜日

『花二三』若山牧水


どちらかと云へば沈丁花は日蔭の花。それを日向の廣場に匂ふものとして見るべきものに菜の花がある。この花の匂ふところには必ずこの花と同じい色の蝶々がまつてゐるであらう。そしてその近くの何處かには麥畑の青さがあるであらう。そしてまた必ずその上には一羽か二羽の雲雀の聲が漂うてゐねばならぬ。


https://www.aozora.gr.jp/cards/000162/card2202.html

0 件のコメント:

コメントを投稿